皆さん、こんにちは。群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所、行政書士オフィスかわしまです。
行政書士オフィスかわしま 群馬県邑楽郡大泉町の行政書士事務所
この度、特定行政書士の法定研修を受講し、無事、修了できました。先日、特定行政書士の付記も受けて、晴れて、特定行政書士と名乗ることが出来るようになりました。
2024年10月に試験が実施され、基準点に達しており、私自身にとっては、今年一番の懸念になっていた試験が終わり、安堵しております。なんと言っても、申し込みにかかった費用が約8万円ということで、かかった費用のプレッシャーが大きかったです。
今日はこの特定行政書士に関してブログ記事を書いてみます。
特定行政書士について
特定行政書士、行政書士と何が違うのだろうと思われる方も多いかもしれません。
あまり馴染みがないですよね。
特定行政書士は、通常の行政書士の業務、許認可等の申請の代理に加えて、万が一、不許可になった場合、許認可等に関する行政庁への不服申立て手続きの代理業務も行うことができます。
例えば、以下のようなケースで特定行政書士は不服申し立ての代理業務が行えます。
・建設業許可申請の不許可処分
建設業許可申請を行ったところ、経営業務の管理責任者としての経験年数が要件を満たしていないこと、経営業務の管理責任者の常勤性に疑義があることを理由に不許可となった。
経営業務管理責任者としての経験年数や常勤性について、その判断を見直す余地がある場合に不服申立てをすることが考えられる。
・産業廃棄物処理施設の設置許可申請の不許可
産業廃棄物処理施設の設置許可申請を行ったところ、不許可処分となった。申請先の自治体においては、条例により周辺住民の同意書の提出が許可要件となっていて、その要件を満たしていないことが理由とのことだったが、周辺住民の同意書の提出を許可要件としていることに疑義がある場合に、不服申立てすることが考えられる。
・難民不認定
申請者は、本国において民主化運動指導者らと社会活動を行い、本邦においても反本国政府団体に加入し活動を行っていることなどから、帰国すれば本国政府による迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったが、申請者の供述を前提としてもデモ参加程度にとどまり、難民条約上の迫害のおそれがあるとは認められないとして不認定となった。申請者はこれを不服として異議申立てを行うことが考えられる。
お客様の許認可等の申請を行えるだけでなく、万が一、不許可等の結果になった場合に、不服申し立てまで行えるということで、サービスの幅が増えることになります。
お客様には、行政書士に申請の代理をお願いしたが不許可であった場合、特定行政書士に、不服申し立てを行ってもらうのも、今後、一つの選択肢となります。
特定行政書士に関する業務について、当事務所にご相談をご希望の方は、こちらからお気軽にお問合せ下さい。
特定行政書士の試験について
行政書士の方にとっては、行政書士試験を受験してから、開業をするわけですが、開業初年度は、業務の勉強をはじめ、色々あるかと思います。
ただ、特定行政書士になろうとお考えの方は、行政書士試験合格から時間があまり経っていない間に受験されることをおすすめします。
特定行政書士の試験には、行政法関連(行政手続法、行政不服審査法、行政訴訟法)の内容が含まれた試験です。これらは、行政書士試験の試験科目と重複しており、行政書士試験のために学習された知識が残っている内に、受験された方が取っつきやすいです。その他、新しく学ぶ、要件事実、事実認定論、特定行政書士の倫理等がありますが、先に挙げた、行政法関連の出題比重が多くなっており、行政法関連で如何にミスを少なく出来るかが、合格への秘訣です。
特定行政書士法定研修受講の費用について
特定行政書士になるには、前提条件として、行政書士として登録を受けている必要があります。すなわち、行政書士になるための資格を有している必要があります。
そのうえで、4月~6月辺りに案内がある、特定行政書士の法定研修を受ける必要があります。そして、10月の試験に挑むわけです。
研修については、オンラインで受講ができます。
ここでネックになる点を申し上げますと、法定研修を申し込む際、約8万円必要になるということです。個人的には、この約8万円かかる費用が気になり、受講申し込み、なかなか決心がつきませんでした。
行政書士登録をするだけでも、30万円程度入用になり、その上でまた、8万円、しかも、修了できない可能性もあるということで、申し込みの最後の最後まで、迷いは断ち切れなかったのが正直なところです。
もし、特定行政書士になろうとお考えの方は、登録費用以外に、特定行政書士の法定研修費用約8万円も頭に入れておいた方がよいかと思います。
特定行政書士受験に当たって使用した教材
特定行政書士の法定研修では、以下の教材が提供されます。これらの教材については、出来るだけ通読しておくことをおすすめします。過去問を確認すると、これらの教材に記載されている文章が試験問題にそのまま出ている場合もあります。
特に要件事実については、行政書士試験の対策では学んでいない領域の学習になるため、力を入れて読み込んでおくとよいかと思います。
これら以外に使用してよいと思ったのが、こちらです。過去に特定行政書士を受験された行政書士の先生が書かれた本で、問題演習もあります。先の2冊を通読し、こちらの本で問題演習、重点的に学習すべき点のチェックを行いました。三千円弱と、少々値が張りますが、購入して損はないと思います。
特定行政書士法定研修考査 合格対策 要点解説と模擬問題(第2版)
行政書士試験を受験された方は、使用された際のテキスト、問題集をお持ちかもしれません。行政法の分野について、これらの行政書士試験対策で使用されたものを復習がてら、取り組んでみるとよいかと思います。行政書士試験で使用したものであれば、全く新しいテキスト、問題集等より、取っつきやすいかと思います。
そして、大切なのが、過去問です。過去問ですが、以前はインターネットで公開されていませんでした。2023年の試験からは公開になっています。2023年以前の過去問については、先輩の先生にお願いするなり、何らかの方法で入手されて、目を通しておくことをおすすめします。
ただ、私が受けた2024年は、過去問と比べ、傾向が変わったようにも思われました。行政法により深い理解が要求されているような気がします。細かい点も掘り下げて、行政法を学習しておいた方が、確実かもしれません。
ここまで特定行政書士受験について、私の経験を簡単ですが、書いてみました。
もし特定行政書士受験について、何かご質問等あるようでしたら、お気軽にお問合せ下さい。私の方でお答えできる範囲でになりますが、お答えはさせて頂きます。
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